【緊急】トイレの詰まりはお湯と重曹で解決！プロが教える失敗しない直し方完全ガイド
夜中にトイレが詰まって水が流れない…。レバーを回しても水位が上がるだけで、ゴポゴポと不気味な音がする。そんな絶望的な状況に、今まさに立たされているのではないでしょうか。「どうしよう、こんな時間に業者も呼べないし…」「修理代ってすごく高いって聞くし…」と、どんどん不安が膨らんでいきますよね。そのお気持ち、痛いほどよくわかります。
ですが、どうか安心してください。その詰まり、業者を呼ばなくても、家にある「お湯」と「重曹」だけで解決できるかもしれません。この記事では、誰でも簡単に、そして安全にトイレの詰まりを解消できる方法を、失敗しないためのコツも交えて徹底的に解説します。
まずは、トイレつまりの費用相場と失敗しない業者選びの全体像を把握しておくと、万が一の時にも落ち着いて対処できるので、先に目を通しておくことをおすすめします。
この記事を最後まで読めば、あなたはもうパニックになる必要はありません。正しい知識を身につけ、冷静に対処することで、高額な修理費用をかけることなく、ご自身の力でいつもの快適なトイレを取り戻せるはずです。万が一、この方法で直らなかった場合の次の手段や、業者を呼ぶべきタイミングまでしっかりお伝えしますので、まずは深呼吸をして、一緒にこのトラブルを乗り越えていきましょう。
目次
まずは落ち着いて確認！その詰まり、お湯と重曹で本当に直せる？
焦って作業を始める前に、一つだけ、とても重要な確認があります。それは「あなたのトイレの詰まりの原因は何か？」ということです。実は、お湯と重曹を使った方法は、どんな詰まりにも効く魔法の薬ではありません。原因によっては全く効果がないばかりか、状況を悪化させてしまう可能性もあります。無駄な作業をしないためにも、まずはご自身の状況がどちらに当てはまるかを確認しましょう。
【効果あり】水に溶けるもの（トイレットペーパー、排泄物）
お湯と重曹を使った方法が最も効果を発揮するのは、詰まりの原因が「水に溶ける・水でほぐれるもの」である場合です。
- トイレットペーパーの流しすぎ
- 固い便などの排泄物
- ティッシュペーパー（少量の場合）
これらは、お湯によって柔らかくふやけ、重曹とクエン酸（またはお酢）の化学反応（発泡）によって細かく分解されやすい性質を持っています。特に、最近の節水型トイレは流す水の量が少ないため、一度に多くのトイレットペーパーを流すと、排水管の途中で留まってしまいがちです。心当たりがある方は、この方法を試す価値が十分にあります。
【効果なし】水に溶けない固形物や長年の汚れ
一方で、以下のような「水に溶けない固形物」が原因の場合は、お湯と重曹では絶対に解決できません。
- スマートフォン、携帯電話
- 子どものおもちゃ、ボールペンなどの文房具
- 生理用品、おむつ、おしりふき
- メガネやアクセサリー
- プラスチック製の芳香剤キャップなど
これらの固形物は、化学反応では溶かすことができません。無理にお湯や薬剤を流し込むと、かえって排水管の奥深くに押し込んでしまい、取り出すのがより困難になる危険性があります。もし、何か固形物を落としてしまったとはっきりわかる場合は、この先の作業は中止し、速やかに専門業者に相談してください。また、長年蓄積して石のように硬くなった「尿石」が原因の場合も、この方法だけでは効果が薄い可能性があります。
【実践編】お湯と重曹を使ったトイレ詰まり解消の全手順
ご自身の詰まりがお湯と重曹で解決できそうだと判断できたら、いよいよ実践です。ここからは、誰でも迷わず作業できるように、準備から最終確認までの全手順をステップバイステップで詳しく解説していきます。プロが実践する細かなコツも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
STEP0：作業前に準備するものリスト
まずは、作業をスムーズに進めるために必要なものを揃えましょう。キッチンや洗面所にあるものがほとんどでしょう。
- 重曹: 150g（計量カップで約1/4、大さじ10杯程度）
- クエン酸またはお酢:
- クエン酸の場合：100ml（計量カップで約1/2）
- お酢の場合：200ml（計量カップで1カップ）
- ※クエン酸の方が発泡作用が強く、おすすめです。
- お湯（40〜60℃）: 2〜3リットル程度（大きめのやかんで沸かし、少し冷ましてから使うと良い）
- バケツ: お湯を運んだり、最後に水で確認したりするのに使います。
- ゴム手袋: 衛生面と手荒れ防止のために必ず着用しましょう。
- 灯油ポンプや空のペットボトル: 便器内の水位を調整するのに使います。
- 新聞紙やビニール袋: 床が汚れないように養生するために使います。
- マイナスドライバー: 止水栓を閉める際に必要になる場合があります。
STEP1：失敗を防ぐための下準備（換気・止水栓・水位調整）
本格的な作業に入る前に、安全と成功率を高めるための下準備を徹底しましょう。この一手間が、失敗を防ぐ重要なポイントになります。
- 換気をする: 作業中は炭酸ガスが発生します。トイレの窓を開け、換気扇を必ず回して、空気の通り道を確保してください。
- 止水栓を閉める: 万が一、作業中に水が溢れそうになった場合でも、被害を最小限に抑えるための保険です。トイレの壁や床にある給水管の根本に付いているハンドル（またはネジ）を、時計回りに回して閉めましょう。
- 水位を調整する: この作業が最も重要です。便器内の水位が高すぎると、重曹などを入れてもお湯で薄まり、効果が半減します。逆に低すぎても詰まりの部分まで届きません。
- 水位が高い場合: ゴム手袋をはめ、灯油ポンプや空のペットボトルを使って、便器内の汚水をバケツに汲み出してください。目安は、普段の水位より少し低いくらいです。
- 水位が低い場合: 水がほとんどない状態なら、そのままで大丈夫です。
STEP2：投入は順番が命！「重曹→クエン酸→お湯」の投入手順
準備が整ったら、いよいよ詰まりを解消する作業に入ります。ここで最も大切なのは「投入する順番」です。必ずこの順番を守ってください。
- 重曹を入れる: 準備した重曹（150g）を、便器の水が溜まっている部分、特に排水口の中心をめがけて静かに入れます。粉が舞いやすいので、低い位置からそっと投入しましょう。
- クエン酸（またはお酢）を入れる: 次に、重曹の上からクエン酸（100ml）またはお酢（200ml）をゆっくりと注ぎ入れます。すると、シュワシュワシュワ！と音を立てて勢いよく泡が発生します。これが詰まりを分解してくれる炭酸ガスです。
- 【プロの知恵】なぜ重曹が先？: 先にお酢やクエン酸（液体）を入れると、後から入れた重曹（粉末）が液体の中でうまく混ざらず、化学反応が弱まってしまいます。粉末の重曹を先に底に溜めておき、そこに液体を注ぐことで、効率よく最大限の発泡効果を得られるのです。
- お湯を注ぐ: 泡の発生が確認できたら、用意しておいた40〜60℃のお湯を、腰くらいの高さから、排水口の中心に向かってゆっくりと注ぎ込みます。この高さから注ぐことで、水圧が加わり、泡と薬剤が詰まりの奥まで届きやすくなります。便器の半分くらいの水位までお湯を注いだら、そこで注ぐのをやめます。
STEP3：焦らず待つ！放置時間の目安と確認方法
全ての材料を投入したら、あとは化学反応の力に任せましょう。ここからは「待つ」ことが仕事です。
- フタを閉めて1時間放置: 便器のフタを閉めて、そのまま最低でも1時間は放置してください。この間に、発生した炭酸ガスの泡が、固まったトイレットペーパーや排泄物の繊維の間に入り込み、詰まりを内側からほぐしてくれます。途中で気になってフタを開けたり、水を流したりしないように、そのままじっと我慢しましょう。
- 確認作業: 1時間以上経過したら、いよいよ結果の確認です。ここで絶対に、いきなりトイレのレバーで水を流さないでください。もし詰まりが解消されていなかった場合、タンクの水が一気に流れ込み、便器から汚水が溢れ出る大惨事につながります。
- バケツに水を汲み、腰くらいの高さから少量ずつ、ゆっくりと便器に注ぎ入れます。
- 「スーッ」と水が普段通りに引いていけば、詰まり解消は成功です！
- もし、まだ水の流れが悪い場合は、もう一度STEP2〜STEP3の工程を繰り返してみてください。2〜3回試しても改善しない場合は、別の原因が考えられます。
【絶対NG】試す前に！便器を壊さないための3つの重要注意点
お湯と重曹を使った方法は非常に手軽で安全ですが、一歩間違えるとトイレを壊してしまったり、危険な事態を招いたりする可能性があります。これから試すあなたに、プロとして絶対に守ってほしい3つの注意点をお伝えします。
注意点1：熱湯は厳禁！便器が割れるリスクと最適温度（40〜60℃）
「熱いお湯の方が効果が高そう」と考えて、沸騰したての熱湯を流し込むのは絶対にやめてください。トイレの便器は陶器でできており、急激な温度変化に非常に弱い性質を持っています。熱湯をかけると、その温度差で「ピシッ」と音を立ててヒビが入ったり、最悪の場合は割れてしまったりすることがあります。便器の交換には10万円以上の高額な費用がかかることもあります。必ず「お風呂より少し熱いくらい」と感じる40〜60℃のぬるま湯を使いましょう。
注意点2：「混ぜるな危険」塩素系洗剤との併用は絶対にしない
普段のお掃除で使っているトイレ用洗剤が「塩素系」の場合、今回使用するクエン酸やお酢（酸性）と混ざると、有毒な塩素ガスが発生し、命に関わる大変危険な状態になります。
作業を始める前には、必ずトイレ用洗剤のボトル裏の成分表示を確認し、「混ぜるな危険」の表示がないかチェックしてください。もし塩素系の洗剤を使った後であれば、一度水で十分に洗い流してから作業を開始するなど、細心の注意が必要です。
注意点3：換気は必須！酸欠や気分不良を防ぐために
重曹とクエン酸が反応して発生する炭酸ガスは、基本的には人体に無害です。しかし、窓を閉め切った狭いトイレ空間で大量に発生すると、室内の酸素濃度が低下し、気分が悪くなったり、酸欠状態になったりする可能性があります。作業中は必ず窓とドアを開け、換気扇を「強」で回し続けるなどして、空気の通り道を常に確保してください。
お湯と重曹で直らない…次に試せる最終手段と業者を呼ぶ判断基準
丁寧に手順通り試したけれど、残念ながら詰まりが解消されなかった…。そんな時も、まだ落ち込む必要はありません。次のステップに進みましょう。ここからは、ご自身で試せる最後の手段と、いよいよプロの力を借りるべきタイミングについて解説します。
ラバーカップ（スッポン）を持っていない場合の代用アイデア
ご自宅にラバーカップ（スッポン）がない方も多いでしょう。そんな時に役立つ、身近なもので代用する応急処置をご紹介します。
【ペットボトルを使った方法】
- 500ml〜2Lの空のペットボトルを用意します。
- 底から5cmほどの部分をカッターやハサミで切り落とします。（切り口で手を切らないよう注意！）
- ゴム手袋をはめ、ペットボトルの飲み口を指でしっかりと塞ぎます。
- 切り落とした側を便器の排水口に、隙間ができないようにグッと押し当てます。
- ペットボトルの胴体を、ポンプのように繰り返し「押す・引く」を繰り返します。
これはラバーカップと同じ原理で、水圧をかけて詰まりを解消する方法です。軽度の詰まりであれば、これで解消することもあります。
プロに依頼すべきサインと放置するリスク
以下のサインが見られる場合は、残念ながらご自身での解決は困難です。無理に作業を続けると状況を悪化させるだけなので、速やかに専門業者に連絡しましょう。
- 固形物を落とした心当たりが明確にある場合
- お湯と重曹の方法を2〜3回試しても、水位が全く変わらない場合
- 水を流すと「ゴポゴポ」という異音が排水管の奥から聞こえる場合
- トイレだけでなく、お風呂やキッチンの流れも悪い場合（建物全体の排水管の問題の可能性）
- 便器から水が溢れそうで、一刻を争う緊急事態の場合
トイレの詰まりを放置すると、汚水が便器から溢れて床が水浸しになったり、マンションの場合は階下の部屋へ水漏れしてしまったりする危険性があります。そうなると、修理費用だけでなく、床の張り替え費用や階下への損害賠償など、莫大な費用が発生する可能性があります。早めにプロに相談することが、結果的に被害と出費を最小限に抑える賢明な判断です。
【失敗しない業者選び】水道局指定業者を選ぶべき理由と費用相場
いざ業者を呼ぶとなると、「どこに頼めばいいの？」「高額請求されないか心配…」と不安になりますよね。信頼できる業者を選ぶには、いくつかのポイントがあります。
1. 「水道局指定工事店」を選ぶ
各自治体の水道局から認定を受けた「指定工事店」は、一定の技術基準を満たしており、信頼性が高い業者である一つの証です。私たち「トイレ修理センター」でご紹介する業者も、多くがこの指定を受けています。
2. 作業前に必ず見積もりを提示してくれる
優良な業者は、必ず現場の状況を確認してから、作業内容と料金を明記した見積書を提示し、あなたが納得してから作業を開始します。料金の説明が曖昧だったり、見積もりなしで作業を始めようとしたりする業者には注意が必要です。
【トイレ詰まり修理の費用相場】
| 作業内容 | 費用相場（税込） |
|---|---|
| 基本料金（出張・点検費） | 3,000円～5,000円 |
| 軽度の詰まり（圧力ポンプ使用） | 8,000円～15,000円 |
| 固形物や奥の詰まり（ワイヤー使用） | 15,000円～30,000円 |
| 便器の取り外し作業 | 30,000円～ |
| 排水管の高圧洗浄 | 25,000円～ |
※上記はあくまで目安です。深夜・早朝料金が加算される場合もあります。
もし業者選びに迷ったら、お気軽に「トイレ修理センター」にご相談ください。お住まいの地域で信頼できる水道局指定業者を迅速にご紹介いたします。
もう詰まらせない！今日からできるトイレの詰まり予防策
無事に詰まりが解消されたら、もう二度とあんな思いはしたくないですよね。最後に、今日から簡単に実践できるトイレの詰まり予防策をご紹介します。
トイレットペーパーを一度に大量に流さない
詰まりの最も多い原因は、やはりトイレットペーパーの流しすぎです。特に節水型トイレは、旧式のトイレに比べて流れる水の力が弱いため、意識的にこまめに流すことが大切です。「大」で用を足した後は、一度排泄物だけを流し、次にペーパーを流すなど、2回に分けるだけでも詰まりのリスクは大幅に減少します。
月に一度の「重曹＋お湯」で配管メンテナンス
今回ご紹介した「重曹とお湯」は、詰まり予防にも絶大な効果を発揮します。月に一度、寝る前に便器の排水口に重曹を半カップほど振りかけ、コップ1杯程度のお湯（40〜60℃）を流しておくだけ。これだけで、排水管にこびりつき始めた汚れを分解し、詰まりにくい状態をキープできます。さらに、重曹には消臭効果もあるため、トイレの嫌な臭い予防にもなり一石二鳥です。
まとめ：トイレの詰まりは慌てず、正しい知識で賢く対処しよう
突然のトイレの詰まりは、誰にとっても一大事です。しかし、焦って間違った対処をしてしまうと、事態はさらに悪化してしまいます。この記事でお伝えした大切なポイントを最後におさらいしましょう。
- まずは原因を見極める: お湯と重曹が有効なのは「水に溶けるもの」が原因の詰まりだけ。固形物が原因なら、すぐにプロに相談を。
- 正しい手順と注意点を守る: 「準備・順番・放置時間」のステップを丁寧に守り、「熱湯厳禁・混ぜるな危険・換気必須」の3つの注意点は必ず徹底する。
- 無理は禁物: 自分で試してダメだった時、それはあなたのせいではありません。手に負えない詰まりは必ずあります。その時は、迷わず信頼できるプロの力を借りる勇気を持ちましょう。
今回のトラブルは、トイレの仕組みや正しい使い方を学ぶ良い機会になったはずです。この記事が、あなたの不安を解消し、無事にいつもの日常を取り戻すための一助となれたなら幸いです。