TOTOトイレの修理手順や費用相場・業者依頼の判断基準を徹底解説
TOTO製トイレでトラブルが発生すると、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。特に、水漏れが止まらない、トイレがつまって流れない、ウォシュレットが突然動かなくなるなどの問題は、大きなストレスとなります。
この記事では、TOTOトイレの様々なトラブルに対応できるように、自力で解決できる簡単な修理方法から専門業者に依頼すべき複雑なケース、修理にかかる費用の目安までTOTOトイレ修理に関するあらゆる疑問を解説します。
ご自身の状況に応じて最適な選択をして、安心してトイレのトラブルを解消しましょう。
この記事で説明することは?
TOTOトイレ修理の初期対応と応急処置
トイレのトラブルが発生した際、まず冷静に対処することが大切です。
特にウォシュレットが作動しない、水が出ないといった症状が出た場合、すぐに故障と判断するのではなくセルフチェックから始めましょう。
TOTOトイレの故障を疑う前にセルフチェック
多くのトラブルは、修理が必要な故障ではなく単純な原因によって引き起こされていることがあります。
簡単なチェックを行うことで、不要な修理依頼や費用発生を防ぎ、自力で問題を解決できる可能性があります。以下の項目をセルフチェックしてください。
電源関連のセルフチェック
- ウォシュレットの電源プラグがコンセントから抜けていないか確認する。
- 地域全体で停電が発生していないか確認する。
- 自宅のブレーカーが落ちていないか確認する。
- 漏電遮断器が作動している場合は、電力会社や電気工事店に点検を依頼する。
- ウォシュレットの電源プラグに「切」ランプが点灯している場合は、「入」ボタンを押して電源を復旧させる。
これらの確認後も電源が入らない場合は、専門業者へ点検を依頼してください。内部を不用意に触ることは避けましょう。
給水関連のセルフチェック
- 工事などによる断水中ではないかを確認する。
- トイレの止水栓、または家全体の水道の元栓が閉まっていないかを確認する。
- 寒冷地の場合、水道の配管が凍結していないかを確認する。
- マンションなどの集合住宅の場合、貯水槽からの給水自体が停止している可能性もあるため、管理会社に問い合わせる。
トイレの止水栓は壁や床に設置されていることが一般的です。開ける際は、水が勢いよく出すぎてタンクから溢れるのを防ぐため、少しずつ回して様子を見ながら調整しましょう。
水漏れ・水が止まらない場合の応急処置手順
水漏れや水が止まらないといった緊急性の高いトラブルが発生した場合、二次被害(感電、床や階下への浸水など)を防ぐための迅速な応急処置が最優先です。
冷静かつ安全に初期対応を行えるよう、具体的な手順を理解しておきましょう。応急処置の具体的な手順は以下の通りです。
- 止水栓を閉める
マイナスドライバー(または硬貨)を使用して、トイレの止水栓を右(時計回り)に回して閉めます。この際、止水栓を何回回して閉めたかを覚えておくと、後で修理が完了した際に元の水圧に戻しやすくなります。 - 電源プラグを抜く
ウォシュレットを使用している場合、水漏れによる感電のリスクを避けるため、必ず電源プラグをコンセントから抜きます。床や周辺が水で濡れている場合は、感電の危険があるため、絶対に電源プラグに直接触れず、自宅のブレーカーを落としてから作業を行います。 - 水気を拭き取る
水漏れによって床や周辺が濡れている場合は、雑巾やタオルを使用して水気を拭き取ります。これにより、床材の劣化や階下への浸水といったさらなる被害を防ぐことができます。 - 目視確認
応急処置が完了したら、ウォシュレット本体の裏側、給水ホースの接続部、トイレタンク周辺などを目視で確認し、どこから水が漏れているのか、水が止まらない原因となっている箇所を特定します。この初期確認は、その後の修理方法を判断する上で重要です。
このように緊急時の具体的な応急処置を知っておくことで、冷静な判断を下し、安全を確保しながら問題の初期対応を進めることができます。
TOTO公式修理サービスを利用する
TOTO製品のトラブルが発生した場合、TOTOメンテナンス株式会社が提供している公式修理サービスは、製品の専門家による安心感の高い選択肢です。
TOTO修理受付センターの連絡先と受付時間
TOTO製品の修理を依頼する際は、TOTOメンテナンス株式会社の修理受付センターに連絡します。
- 電話番号:0120-1010-05(フリーダイヤル)。この番号はTOTO製品の修理に関する問い合わせ専用
- 修理受付時間:電話での受付は8:00から18:00まで
- インターネット申込み:TOTOのウェブサイトからインターネット経由で修理を申し込むことも可能
電話での連絡が難しい状況や時間帯でもインターネットから申し込めるため、多様なニーズに対応できます。
修理申し込みの流れと注意点
TOTO修理受付センターへの電話申し込みは、自動音声ガイダンスに従って進められます。
電話での申し込み手順
トイレやウォシュレットの修理を希望する場合、通常はガイダンスで「1-1」を選択することでコミュニケーターに繋がります。これにより、スムーズに修理の相談を進めることが可能です。
修理費用の発生と注意点
TOTOのトイレ修理では、「技術料」「部品代」「訪問代」の3つの費用がかかります。保証期間外の場合は全額自己負担となるため、事前に保証期間を確認することが大切です。
特に注意が必要なのは、修理に至らなかった場合や自分で修理できると判断した場合でも、点検のために技術者が訪問すると「訪問代」が発生する点です。修理を依頼する際は、この点を理解しておく必要があります。
TOTO公式修理のメリット・デメリット
TOTO製品の修理を検討する際、TOTO公式サービスを利用することには、いくつかのメリット・デメリットがあります。これらを比較検討し、ご自身の状況に最も適した修理方法を選択しましょう。
メリット
- 専門性と純正部品の安心感:TOTO製品の修理は専門家が行い、純正部品を使用するため、品質と安全性が高い
- 幅広い修理項目への対応:水漏れや動作不良から小さな問題まで、様々なトラブルに対応できる
デメリット
- 修理受付時間の制限:夜間や早朝のトラブルにはすぐに対応できない場合がある。インターネットからの申し込みは可能だが、即時の対応は期待できない。
- 訪問点検費用:技術者が現場を訪問するだけでも訪問代が発生する。修理が不要と判断された場合や、見積もり後にキャンセルした場合でも発生する。
- 費用が高くなる可能性:TOTO公式修理の費用が、水回り専門の一般業者と比較して高くなる可能性がある。
緊急性、予算、安心感といった状況から、TOTO公式修理のメリットとデメリットを比較検討して判断しましょう。迅速な緊急対応を重視するなら水回り専門業者、純正部品による確実な修理を求めるならTOTO公式が有力な選択肢となるでしょう。
TOTOウォシュレット修理目安料金表
TOTOが公開している修理費用の目安を症状別にまとめました。ご自身での修理と業者への依頼を比較検討する際の参考にしてください。
故障症状 | ウォシュレット(温水洗浄便座)修理目安料金 | ウォシュレット一体形・レバー式トイレ修理目安料金 |
---|---|---|
訪問の上、点検のみの場合 | 6,820円~ | – |
便座、便ふたが自動またはリモコンで開閉しない | 28,000円~ | – |
便座または便ふたがゆっくり閉まらない(バタンと倒れる) | 13,000円~ | – |
便座が冷たい・温度調整できない | 22,000円~ | – |
便座の破損 | 20,000円~ | – |
乾燥が動かない・冷たい | 18,000円~ | – |
脱臭が動かない・止まらない | 15,000円~ | – |
全く動かない(運転ランプも点灯しない) | 22,000円~ | – |
便ふたの破損 | 13,000円~ | – |
ウォシュレットから水が漏れる | 21,000円~ | – |
使用すると水が漏れる | 21,000円~ | – |
ノズルが出ない・勝手に出る・使用中に戻る | 20,000円~ | – |
ノズルから吐水しない | 20,000円~ | – |
洗浄水の温度が冷たい・熱い、調整できない | 19,000円~ | – |
操作しても動かない(運転ランプは点灯) | 14,000円~ | – |
一体形・レバー式で便器洗浄できない(タンク内の玉鎖切れなど) | – | 19,000円~ |
自動またはリモコンで大小便器洗浄しない(モータ空転音含む) | – | 19,000円~ |
上記の料金は、技術料、部品代、訪問料金を全て含んだ税込みの目安料金です。正確な修理料金は、技術者が訪問して故障診断を行わないと確定しません。あくまで参考としてご活用ください。
自分でできるTOTOトイレ修理
TOTOトイレのトラブルの中には、専門業者に依頼しなくても、自力で解決できるものも少なくありません。
自力での修理の方法や注意点を詳しく解説します。
トイレのつまり解消法
トイレのつまりは頻繁に発生するトラブルで、原因によって対処法が異なります。
原因を正しく特定し適切な方法を選択することで、効率的な問題解決に繋がります。
水に溶けるもの(トイレットペーパー、排泄物)の場合
大量のトイレットペーパーや排泄物など、水に溶けるものが原因でつまりが発生した場合、以下の方法を試すことができます。
放置して様子を見る
トイレットペーパーは水に溶けやすい性質を持っています。そのため、異物を落とした心当たりがなく、トイレットペーパーや排泄物が原因と考えられる場合は、1〜2時間程度放置することで、ふやけて分解され自然につまりが解消されることがあります。水位が下がっていれば、少しずつ水を流して様子を見ます。
お湯を流してみる
放置しても改善しない場合、お湯を使った方法が有効です。作業手順は以下の通りです。
- 新聞紙などを便器の周りに敷きつめる
- 便器内の水をできる限り汲み出す
- 40〜50℃のお湯を便器にゆっくりと注ぎ入れる
- お湯を注いだら、1〜2時間ほど放置し、つまりの原因をふやかして分解させる
- 水位が下がっていることを確認したら、バケツなどで水を流し、つまりが解消されたかを確認する
便器のひび割れを防ぐため、高温の熱湯の使用は避けてください。便器保護のため、安全な温度範囲での使用が不可欠です。
スッポン(ラバーカップ)を使う
スッポンは一般的で効果的なつまり解消法の一つです。作業手順は以下の通りです。
- 新聞紙などを敷いて周囲を汚さないようにする
- スッポンのカップ部分が水に浸る程度に便器内の水量を調整する(少ない場合は水を足す)
- カップ部分を排水口にしっかりと密着させる
- スッポンをゆっくり押し込み、次に勢いよく引く動作を繰り返す
- この押し引きによって水圧を加え、つまりを砕き、押し流す
押し込む際はゆっくりと、引く際は勢いよく行うのが成功の鍵です。つまりが解消されたらバケツなどで水を流し、正常に排水されるかを確認します。
水に溶けない固形物の場合
ボールペンやおもちゃなど、水に溶けない固形物を誤って落としてしまった場合は、慎重な対処が必要です。固形物が見えている場合の取り出し方は以下の通りです。
- トイレの止水栓を閉めて水の供給を止める
- ゴム手袋とマスクを着用する
- 便器の周囲に雑巾を敷く
- 見えている異物をゆっくりと引っ張り出す
- 固形物の角度を変えたりしながら慎重に行う
固形物が便器の奥深くに落ちて見えない場合や自力での取り出しが困難な場合は、無理をせず専門業者に依頼しましょう。無理な作業は状況を悪化させ、より高額な修理費用に繋がる可能性があります。
尿石によるつまり:洗剤を使った除去法
長期間の掃除不足により、ヘドロや尿石が蓄積してつまりが発生することもあります。その際は以下の手順でつまりを解消しましょう。
- 窓を開けるなどして換気を十分に行う
- 便器のフチにトイレットペーパーを敷き、その上から尿石除去用の酸性洗剤(サンポール等)を吹きかける
- 5〜10分ほど放置した後、ブラシでこすり汚れを分解させる
- 水を流し、つまりが解消されたか確認する
- ヘドロ汚れには、パイプクリーナー(パイプユニッシュ等)を使用する
洗剤を使用する際は必ず十分な換気を行い、製品の指示に従って安全に作業してください。複数の洗剤を混ぜて使用することは、有毒ガス発生の危険があるため絶対に避けるべきです。
水漏れ解消法
トイレの水漏れは、放置すると水道代の増加や床材の劣化、階下への浸水といった深刻な二次被害を引き起こす可能性があります。水漏れ箇所を特定し、適切な方法で対処することが重要です。
給水管の接続部分から水漏れ
給水管とウォシュレット本体の接続部分からの水漏れの多くは、内部のパッキンの劣化が原因です。ナットの緩みも原因となることがあります。以下の手順で水漏れを防ぎましょう。
- ウォシュレットを使用している場合は、感電防止のため必ず電源プラグを抜く
- トイレの止水栓を右(時計回り)に回して閉める(止水栓を閉めるために回した回数を覚えておくと、後で水圧を元に戻す際に役立ちます)
- 給水管の接続部分の下にバケツやタオルを置き、作業中に残水がこぼれるのを防ぐ
- モンキーレンチなどを使用し、給水管のナットを緩めて外す
- 劣化したパッキンを新しいものに交換する(ホームセンターなどで購入可能)
- 逆の手順でナットを締め直し、止水栓を開けて水漏れがないか確認する
配管自体に亀裂が生じている場合は、ホース全体の交換が必要になります。
給水フィルター・水抜き栓から水漏れ
ウォシュレットの給水ホース接続部にある給水フィルターの目つまりや劣化が原因が考えられます。
また、寒冷地仕様のウォシュレットに搭載されている水抜き栓の不具合や内部パッキンの劣化が水漏れの原因となることがあります。作業手順は以下の通りです。
- ウォシュレットの電源プラグを抜き、止水栓を閉める
- マイナスドライバーなどを使用し、給水フィルター(または水抜栓)を反時計回り(左回り)に回して外す
- 新しい給水フィルター(または水抜栓)に交換
- 止水栓を開け、電源プラグを差し込み、水漏れがないか確認する
ウォシュレット本体・ノズルからの水漏れ
ノズルからの水漏れは、ノズルの目つまり、ノズルの劣化、ウォシュレット内部のバルブユニットの故障などが考えられます。
ウォシュレット本体の横からの水漏れは、給水ホースの劣化や水抜き栓の劣化・緩みが原因となることが多いです。また、本体の破損や内部の故障、パッキンやナットの緩みも原因となります。
DIY可能な範囲の対処法は以下があります。
- ノズルの掃除
水道水に含まれるミネラル分や汚れによる目つまりが原因であることが多いため、ノズルをきれいに掃除することで解決する場合があります。 - 給水ホースや接続部のナットの締め直し
緩んでいる場合はレンチで締めることで水漏れが止まることがあります。 - 水抜き栓の締め直し
水抜き栓が緩んでいる場合は、右に回してしっかりと締めます。
専門的な知識や部品交換が必要な場合は、無理せず専門業者に依頼すべきです。
TOTOのウォシュレットは、ノズルだけの部分的な交換ができない製品が多いです。ノズルに問題がある場合でも便座を含めたウォシュレット本体全体の交換が必要になることがあります。
ウォシュレットの故障対処法
ウォシュレットは精密な電子機器であり、その故障は多岐にわたります。セルフチェックによって解決策を見つけることができるでしょう。
ノズルが出てこない、ノズルが戻らない
ノズルの伸縮部に尿石や汚物が固着していることが主な原因です。また、モーターの不具合や一時的なエラーも考えられます。
以下の対処法を試してみてください。
- ノズルを手でゆっくりと引き出し、中性洗剤と歯ブラシで固着した汚れを丁寧に取り除く
- リモコンに「ノズル洗浄」ボタンがあるなら押し、動かない場合は「止」ボタンを3秒以上押してノズルが出るか確認する
- 本体の電源プラグを抜き差ししてリセットを試みる
これらの対処で改善しない場合は、電子部品のトラブルの可能性があるため専門業者に点検を依頼しましょう。
ノズルから水が出ない
給水関連のトラブル(断水、止水栓の閉鎖、配管凍結など)、ノズルの吐水口や給水フィルターの目つまり、電磁弁の故障などが考えられます。対処法は以下の通りです。
- 止水栓が完全に開いているか確認し、開いていない場合は反時計回りに回して開く
- ノズルの吐水口や給水フィルターに汚れやつまりがないかを確認し、清掃する
- 給水フィルターは取り外して歯ブラシなどで掃除する
- 断水中の場合は復旧を待つ
これらの対処で解決しない場合や症状が頻繁に発生する場合は、故障の可能性があるため専門業者に点検を依頼します。
ノズルから水が止まらない
電磁弁の故障や制御基板の不具合など、電気系統のトラブルが考えられます。対処法は以下の通りです。
- 止水栓を閉めて水の供給を止める
- ウォシュレットの電源プラグを抜き差しするか、電源をON/OFFする
それでも水が止まらない場合や症状が毎回のように発生する場合は、故障の可能性が高いため専門業者に点検を依頼します。
便座が温まらない(冷たい)/洗浄水がぬるい・お湯にならない
温度設定が低い、または「切」になっている、節電機能が作動している、長時間座り続けている(安全機能による温度低下)、温水ヒーターの故障、電源供給のトラブルなどが考えられます。対処法は以下の通りです。
- リモコンで便座や洗浄水の温度設定を確認し、必要に応じて「中」や「高」に設定を変更する
- 貯湯タイプのウォシュレットは、連続使用時にお湯が不足することがあるため、しばらく待ってから再度確認する
- 20分以上連続して着座していると、低温やけど防止のため温度が下がる安全機能が作動することがあるため、一度立ち上がってから再度座り直して確認する
- 電源プラグやブレーカーが正常かを確認し、本体をリセットしてみる
これらの対処で改善しない場合は内部の故障の可能性があるため、専門業者に相談しましょう。
リモコンが反応しない
リモコンの電池切れが最も多い原因です。信号を遮る障害物がある、またはリモコン自体の故障も考えられます。対処法は以下の通りです。
- リモコンの電池を新しいものに交換する
- パネルに電池交換マークが表示されている場合、交換の目安
- 信号を遮るものがあれば取り除く
- リモコンにリセットボタンがあれば押すか、電源を切り再起動を試す
これらの対処で改善しない場合は、リモコン本体の買い替えを検討してください。
着座センサーが反応しない
センサー部分の汚れ、便座カバーなどでセンサーが覆われている、座る位置が浅すぎる・深すぎる、センサー自体の故障などが考えられます。対処法は以下の通りです。
- 中性洗剤を含ませた柔らかい布でセンサー部分をきれいに掃除する
- センサーを覆っているものがあれば取り除く
- 座り直してセンサーが反応するか確認する
- 本体をリセットする
清掃やリセットで改善しない場合はセンサー自体の故障の可能性があるため、専門業者に点検を依頼します。
ボタンが反応しない/ウォシュレットが作動しない
リモコンや操作パネルの不具合、内部の基板の故障、電源プラグの抜け、停電、センサーの汚れ、リモコンの電池切れなどが考えられます。また、ウォシュレット本体と便器の設置不良も原因となることがあります。対処法は以下の通りです。
- リモコンの電池交換、操作パネルボタンの清掃を試す
- 電源プラグやブレーカーを確認し、本体をリセットする
- 設置不良が疑われる場合は、ウォシュレットを取り外して再設置する
これらの対処で改善しない場合は、内部の基板に不具合が生じている可能性があるため、専門業者に点検を依頼します。
自動開閉が動かない
センサーの汚れ、自動開閉の設定がオフになっている、モーターの不具合などが考えられます。対処法は以下の通りです。
- センサーを柔らかい布で清掃する
- 信号を遮るものを取り除く
- リモコンで自動開閉の設定がオンになっているか確認し、必要に応じて設定を変更する
- 本体をリセットする
これらの対処で改善しない場合は、専門業者に点検を依頼してください。
便座・ふたの破損
物理的な衝撃(物を落とすなど)や、長年の使用による経年劣化が主な原因です。
便ふたのみの破損であれば、利用者が自力で交換できる可能性があります。TOTOのウェブサイトで品番を確認し、交換可能な部品があるか調べてみましょう。
しかし、便座自体が割れてしまった場合や、自力で交換できないタイプの製品の場合は、専門業者に修理または交換を依頼する必要があります。
修理費用と業者選びのポイント
トイレのトラブルが発生した際、修理費用と信頼できる業者選びは気になる点でしょう。
水回り専門業者の選び方や費用相場について詳しく解説します。
TOTO公式修理と水回り専門業者の比較
修理を依頼する際、TOTOの公式サービスと地域に根差した水回り専門業者の選択肢があります。それぞれの特徴を理解し、自身の優先順位に照らして選択することが重要です。
TOTO公式修理
TOTO製品に特化した専門知識を持つ技術者が修理にあたり、純正部品を使用するため、修理後の品質や製品への適合性において高い安心感があります。水漏れからウォシュレットの機能不全まで、TOTO製品に関する多様なトラブルに対応可能です。
しかし、受付時間に制限があり、緊急性の高い夜間や早朝には即座に対応できない場合があります。また、訪問点検だけでも費用が発生します。
水回り専門業者
多くの水回り専門業者は24時間365日対応を謳っており、迅速な対応が可能です。
また、信頼できる業者はウェブサイトなどで料金体系を明確に公開しています。作業前の見積もりを徹底することで、予期せぬ高額請求を防ぐ透明性を提供しています。
しかし、業者によって技術力や対応品質にばらつきがある可能性があり、TOTO純正部品の入手が難しい場合や製品特有の複雑な修理に対応できないケースも考えられます。
ご自身の優先度によって最適な選択肢は異なります。例えば、夜間の水漏れなど即座の対応が必要な場合は水回り専門業者が有利です。一方で、純正部品による確実な修理を求める場合はTOTO公式サービスが適しているでしょう。
業者依頼の費用相場相場
専門業者に修理を依頼する場合の費用は、トラブルの内容や作業の規模によって大きく異なります。
以下は業者依頼の費用相場相場です。
カテゴリ | 作業内容 | 費用相場 |
つまり修理 | 軽微なつまり(トイレットペーパー・排泄物など) | 4,000円〜8,000円 |
重度なつまり(固形物・奥のつまりなど) | 8,000円〜50,000円 | |
高圧洗浄機・ローポンプ使用 | 22,000円〜 | |
水漏れ・部品交換 | 点検のみ | 6,270円〜6,820円 |
調整作業・パッキン交換 | 11,000円〜 | |
タンク内部品交換(脱着不要) | 11,000円〜 | |
タンク内部品交換(脱着あり) | 33,000円〜 | |
ウォシュレット修理相場 | 20,000円〜50,000円 | |
便器脱着作業 | 22,000円〜 | |
その他料金 | 夜間・早朝料金(20:00〜7:59) | 追加8,800円程 |
上記の料金はあくまで目安です。正確な修理料金に関しては、必ず見積もりを取るようにしてください。
信頼できる業者選びのポイント
水回り修理業界には、高額請求や不必要な作業を行う悪徳業者が残念ながら存在します。安心して修理を依頼できるよう、信頼できる業者を選ぶためのポイントをチェックしましょう。
- 水道局指定工事業者を選ぶ
- 事前見積もりを徹底する
- キャンセル料金の有無を確認する
- 24時間対応・即日対応の可否
- 口コミや評判を確認する
上記のポイントを確認し、信頼できる業者を選びましょう。
TOTOトイレの寿命と交換の検討
トイレで問題が発生した場合、製品寿命も考慮して長期的な視点から「修理」と「交換」のどちらが適切かを判断することが重要です。
トイレを修理すべきか、交換すべきかの判断基準を詳しく解説します。
ウォシュレットの一般的な寿命
TOTOウォシュレットの一般的な寿命は、約7年から10年程度と言われています。これは、製品の設計上の耐久性や内部部品の経年劣化の目安です。
長期間使用しているウォシュレットは、内部の電子部品やゴムパッキン、モーターなどの劣化が進んでいる可能性が高いです。一つの箇所を修理しても、すぐに別の箇所が故障するといった状態に陥ることがあります。
このような状況では、修理費用が積み重なり、結果的に新品に交換するよりも高額になるケースも少なくありません。
現在のトラブルが製品の寿命によるものなのか、それとも偶発的な故障なのかを見極めましょう。特に、購入から7年以上経過している場合は、修理のたびに発生する費用と将来的な故障のリスクを考慮し、交換も視野に入れることが賢明な判断に繋がります。
修理と交換の費用対効果と判断基準
修理か交換かの判断は、利用者の状況や予算、将来的な安心感を考慮した上で慎重に行うべきです。以下の判断基準と費用目安を参考に、最適な選択を行ってください。
交換を検討すべきケース
- 使用年数が7年以上経過している場合
- 便器に大きなヒビが入っている場合
- 生産終了から10年以上経過し、修理部品が入手困難な場合
- 修理費用が高額になり、新品購入費用との差が小さい場合
交換費用の目安
- ウォシュレットのみの交換費用:3万円〜10万円程度が目安となります。
- トイレ本体も含めた交換費用:便器とウォシュレットを一体で交換する場合、10万円〜20万円程度が目安となります。
- 処分費用:ウォシュレットは家電製品に分類されることが多く、多くの自治体で粗大ゴミとして扱われ、別途処分費用がかかる場合があります。
修理するか交換するかは、費用と状況に基づいて判断することが重要です。
まとめ
TOTOトイレのトラブルが発生した際は、適切な対処法で被害を最小限に抑えることができます。トラブル発生時は、まず電源や止水栓の確認、水漏れ時の電源オフと止水栓閉鎖といった初期チェックと応急処置を行うことが重要です。これにより二次被害を防ぎ、スムーズな修理につなげることができます。
自力での修理と専門業者への依頼の判断も重要です。パッキン交換や軽微なつまりは自力で解決可能ですが、便器のヒビ割れや排水管の劣化、ウォシュレット内部の複雑な故障などは専門業者に依頼すべきです。水道局指定工事業者であるか、事前見積もりを徹底するなど、業者選びの基準を把握しておくことで信頼できる業者を選ぶことができるでしょう。
製品の寿命を考慮した修理か交換かの判断も大切です。長期間使用している場合は、修理を繰り返すよりも新品への交換が経済的で安心な選択となることがあります。交換費用や処分費用も考慮し、総合的なコストパフォーマンスで判断しましょう。
よくある質問
TOTOウォシュレットの寿命はどのくらいですか?
TOTOウォシュレットの一般的な寿命は、約7年から10年程度です。長期間使用している場合、内部部品の劣化が進み、修理をしてもすぐに別の箇所が故障する可能性が高まります。
購入から7年以上経過している場合は、修理費用と将来的な故障リスクを考慮し、交換も視野に入れることが賢明です。
TOTOトイレのつまりは自分で直せますか?
軽微なつまりであれば、ご自身で対処できる場合があります。トイレットペーパーや排泄物によるつまりは、40〜50℃のお湯を流したり、スッポンを使用したりすることで解消されることがあります。
ただし、固形物を落とした場合や、これらの方法で改善しない重度のつまりの場合は無理せず専門業者に依頼することをおすすめします。
TOTO公式修理と一般の水道修理業者、どちらに依頼すべきですか?
TOTO公式修理は、TOTO製品に特化した専門知識と純正部品による安心感が強みです。一方、一般の水道修理業者は24時間365日対応など緊急時の対応力が高いのが特徴です。
緊急性や予算、修理後の安心感の優先度によって選び方が異なります。高額請求を避けるため、水道局指定工事業者を選ぶ、事前見積もりを徹底するといった基準で信頼できる業者を選ぶことが重要です。